216. 『ソーシャルシフト』(出版: 日本経済新聞社、著: 斉藤徹) [IT]

mixi や Twitter、YouTube、facebook などのソーシャルメディアの台頭は、一般の市民一人ひとり、そして企業の序列の中で必ずしも高い位置にいるわけではない若い社員たちに、社会への情報発信力を与えました。我々はときに、新聞社や TV 局よりも早く、社会や企業を変えうる、インパクトのある情報を発信できるようになりました。

九州電力のやらせメール問題が報じられたのは、新聞や TV よりもソーシャルメディアのほうが早かったそうですね。東芝の社員の、お客様への失礼な対応が暴露されたのも、たしか YouTube じゃなかったでしたっけ?

だから企業 (特に、世の中で一流企業とされている会社、そして特にその上層部) はふんぞり返っていてはいけない。カスタマーをなめていては、なんらかのソーシャルメディアでそれがつぶやかれ、広がっていく。炎上事件につながることもある。

けれども、決してソーシャルメディアを無視したり、怖がったり、めんどくさがったりしてはいけない。むしろ積極的にソーシャルメディアを顧客対応の一つのツールとして活用し、誠実な姿勢をソーシャルメディアを通して伝え、ファンを増やしていこう・・・。

そんなことを、企業によるソーシャルメディアの成功した活用事例を示しながら、説いた本です。面白かったです。

追記: 本の感想からは話がそれますが、ときどき facebook を見ていると、投稿者が、本人以外の人たち (生まれたばかりの赤ちゃんとか、自分や他人の子供、友人、知人) の写真をアップしているのをみて、本人たちの許可を得ているのかしら、と面食らうことがあります (まぁ赤ちゃんの許可取るのは無理ですね)。また、私自身の顔が明確に判別できる写真が、私の知人によって、私の知らないうちに無断でアップされ、びっくりしたこともあります。こういうのって、プライバシーの侵害だと思うし、ごくまれだとは思うのですが、誘拐事件につながったりする可能性もありますよね (まぁ、私が誘拐される事由は、どこをどうほじくっても考え付かないが)。かくいう私も、自分の家族の写真を、彼らの許可を得ずに載せてしまったことがあるので反省しています (あとで削除しなくては!)。


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メモリーシェル

リビヤ・エジプトをはじめ、中東の民主化、自由化運動の発端もユーチューブなどのメディアによって広がったそうでうすね。長年の独裁も市民の自由への意識をあおられ終わりました。そういう意味でもメディアの力は凄い。わたしはといえば、「世界史」ウィリアム・H・マクニール著を上・下読み終わりました。今の時代はITで瞬時に情報が世界中に広がります。でもそれは、紀元前からの長い人間の歴史の中でここ数十年の急速な変化に過ぎません。こんな短期間で長い革命と争いのこれまでの歴史が今後どうなっていくのか、、興味があります。やっとカラマーゾフにはいれると思ったらすでに、ITのに移っていたのですね。遅かった。

by メモリーシェル (2012-05-27 11:26) 

メモリーシェル

ソーシャル・メディアのプライバシーの保護は重要な問題ですね。Facebookで写真をアップするのもとても楽しいものです。でも、
犯罪の危機にさらされないように、、。顔写真は特に無断でアップするのは、よくないですね。

by メモリーシェル (2012-05-27 12:13) 

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