226. 『ポル・ポト〈革命〉史―虐殺と破壊の四年間』(著: 山田寛、出版: 講談社) [歴史]

友人がカンボジアに赴任しているので、赴任期間が終了する今年中にはぜひ訪れてみたい、そのためにはカンボジアのことを勉強しなくては、と思い、本書を手にしました。

ポルポト時代にバンコクやサイゴンに駐在していた元新聞記者の筆者が、ポル・ポト政権が誕生してからポル・ポトが死ぬまでの、自国民に対する彼の蛮行を、冷静な筆致で綴っています。

愛のない人物、人間不信の人物がトップに立つと、こんなにも恐ろしいこと (人口 800 万人のうち 150 万人もの自国民が彼によって虐殺された!!!) が起こりうるのだと思いました。

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211. 『Gandhi: A Life』 (著: Yogesh Chadha、出版: John Wiley & Sons, Inc.) [歴史]

英語で 500 ページ。超長く感じました。

ちょっと詳しすぎるかな。何月何日にガンジーがなにしたかかにしたとか、そんなことばかりで、最後の方どうでもよくなった。

もう少し、彼の思想だとか人となりだかに、あるいは著者がそういったことをどう考えるかに絞って書いてほしかった。

断食の様子とかを事細かにかいて、断食の期間が終わって最初にオレンジジュースを飲んだ、とか、どーでもいい情報はやけに詳しい。ガンジーにまつわる細かい事実を知りたい人にはおすすめの本かもです。

それにしても、英語は、勉強しても勉強しても早く読めるようにならない。母国語である日本語の本を読む何倍もの時間がかかりました。



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84. 『わかりやすい国連の活動と世界』(著: 日本国際連合協会、出版: 三修社) [歴史]

国連英検の指定テキストです。

数ある英語の試験の中で、国連英検ってちょっとマイナーな存在ですよね。「国連」と付かない通常のほうの英検も、威力があるのは国内限定だし、TOEFL は留学生向けだし、やはりビジネスの世界で、今、一番評価されているのは TOEIC でしょうか。

とはいえ、自称英語好きとしては、一通りチャレンジしておこうかな、と思い、国連英検も受けようと思い立ちました。テキストなので、そんなに面白い本ではないです。

それにしても、常任理事国という不公平なシステム、どうにかならないでしょうか。やはり任期はあってしかるべきだと思うのですよ。僕は、日本には、常任理事国になることを目指すより、それが変なシステムであることを訴え続け、解体するのに尽力してほしいと思っています。



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3. 『学習漫画 世界の伝記 クララ・シューマン』(監修:笠間春子、出版:集英社) [歴史]

世界で初めての職業女性ピアニストの伝記漫画です。ロベルトとの結婚を父親に猛反対され、父を裁判で訴えて、愛を勝ち取ったんですって!熱い女性だと思いました。
タグ:読書日記
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1. 『インド 厄介な経済大国』(著:エドワード・ルース、訳:田口未和、出版:日経BP社) [歴史]

インドについての非情に素晴らしい入門書です。著者は、インド人を妻に持ち、英フィナンシャル・タイムズの元南アジア支局長として5年間ニューデリーに滞在しました。

インドの恥部が次々と紹介されます。例えば、レイプをされたある女性は警察に駆け込んだところ、別室に連れて行かれ、警官に再びレイプされてしまった(警察が相当腐敗しているそうです)、とか、人を殺した暗い過去を持つと噂される多くの政治家が重要なポストに就いている、とか、法律で禁止されているにもかかわらず児童労働が野放し状態である、とか、ほとんどの村では、女児は生まれても、ありがたがられず(母となった女性は「おまえは石を生んだね」と冷たい視線を投げられるので)、胎児が女とわかったとたんに中絶をしてしまう、など、枚挙にいとまがありません。

しかし、この本には、そういった告発だけでなく、著者のインドに対する愛や、将来への希望も同時に感じられます。上記の問題の解決を願いつつ、インドがよりよい国になるためのたくさんの提言をしています。そのどれもが説教くさくなっていないのは、彼が上から目線ではなく、インド人と同じ目線で語っているからだと感じました。

本書はまた、昔の英米人のインド観も紹介しています。チャーチルはインドについて、こう言ったそうです。

「野蛮な宗教をもつ野蛮な国」

「赤道と同じで、国と呼べるほどのものではない」

ニクソンは、

「インドに必要なのは大量飢餓だ」

と言ったそうです。そして、キッシンジャーは、インド人のことを「いかれた連中」と呼び、インディラ・ガンディーを「メス豚」呼ばわりしたそうです。

それが理由かどうかはわかりませんが、アメリカが、イラクには大量破壊兵器が存在する、と大騒ぎして、多くの国を巻き込んでイラクを侵略したとき、

「インドはこの戦いになんら利害関係をもたない」(当時のヴァジパイ政権のブラジェシュ・ミシュラ上級顧問の発言)

として、侵攻を非難し、協力を拒んでいます。恥部も多いが、骨もあるなぁ、と思いました。

タグ:読書日記
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